ベランダ菜園(MBS)としてミミズコンポストを設置してから既に1年が経過しました。
気温が上昇するのに従って、生ごみをどんどん消費してくれるようになりました。今では、ベランダ外の零号基改と合わせて、家庭ごみとしての生ごみ(動物性以外)を全て処理してくれています。
そんなミミズコンポストの処理能力や同居人の現状についてご紹介します。
半年前に行った処理能力の初評価については、こちらをご参照ください。 自作から半年!ミミズコンポストの実際〜生ゴミの処理能力〜3月末より、ベランダを舞台にMBS(Minimum Biosphere System)作りを始めました。MBSの最も重要な機能の一つは、ミミズコンポストの活用と考えています。ミミズコンポスト自作から、10月で半年を迎えました。ここでは、自作...
ミミズコンポストの処理能力
気候と処理能力
冬の間の生ごみ処理能力は、ほとんど0レベルでした。今年は寒い日が長く続いたため、本格的に生ごみを入れ始めたのは4月に入ってからです。
最低気温が15℃、最高気温が20℃を超える日が続くようになった5月からは、生ごみの処理能力が格段に上がり、動物性や柑橘類以外の生ごみ(平均200~250g/日)が全て処理できるようになりました。
Mauer家は、大人2人、子供2人の四人家族です。子供達の成長に合わせて生ごみの量も増えている印象ですが、生ごみの量は1日平均約200~250gと数値的には増えていないです。
現状としては、5月中旬より、魚などの骨が出る以外は、市指定の生ごみの袋をセットしなくなりました。
生ごみの処理量
生ごみの投入頻度と量は概ね次の通りです。
ベランダのミミズコンポスト餌場×5セット 餌場5セットの総面積:429cm2 投入頻度:2~3回/週 1度の投入総量:100~300g/回 日間処理量:約50~80g/日・ベランダ ベランダ外の零号基改×1セット 餌場面積:840㎝2 投入頻度:4~5回/週 1度の投入総量:100~500g/回 日間処理量:約150~200g/日・零号基改
昨シーズンよりも処理能力としては上がっている印象です。
それぞれの餌ばで見ていった場合は次の通りです。
菜園附属ミミズコンポスト:餌場の面積79㎝2
ベランダに設置したL1号基、P1号基、3号基、4号基に使用している餌場は最も小さく、一つ当たりの面積が79㎝2です。

餌場の面積より、想定される処理能力は最大20g/日まで高められる予想ですが、実際の処理能力としては、10~15g/日を推移して処理しています。
なお、やはり野菜くずよりも果物くずを与えた方が明らかに処理は速いです。
そんな中、3号基については15~20g/日で明らかに早く処理しています。これは別の生物(ある虫の幼虫)によるもののようです。これは後ほど...
堆肥場専用ミミズコンポスト:餌場の面積113㎝2
菜園附属コンポストよりは一回り大きな餌場を持つ堆肥場専用ミミズコンポストは、最大28g/日程度の生ごみを処理できる予想です。

現状としては15~20g/日処理できています。
ミミズコンポスト零号基改:餌場の面積840㎝2
零号基は、改良後、面積としては減少しています。処理能力としては最大200g/日できる想定ですが、実際に処理能力としては150~200g/日となっており、最大限生かされている印象です。

なお、最近はアパート周りの花壇掃除で回収した雑草などを生ごみと一緒に漉き込んでいます。実際は200g/日以上処理できている可能性があります。

結果的に、Mauerの家庭から出る生ごみは、全量処理できる水準にあり、家庭の生ごみを無駄にしないということでは、目的の一つは十分に達成できています。
生ごみ投入方法の実際
生ごみ投入サイズ
なるべく労力を掛けない方法を考えています。結果的に、基本的には生ごみとして出てくるままのサイズで与えています。ただし、例えばバナナの皮など大きなものは、手で割くなどして少し細くして与えるようにしています。

昨シーズンで増えたミミズのおかげか、生ごみを細かくしなくても処理できるようになり、我が家としては、十分に処理してくれるため余計な手間は掛けないことにしまいた。
餌場への投入方法
餌場への生ごみを投入方法は混ぜ込みです。生ごみを餌場内へ沈めるイメージで下層の土壌を掘り返し、下層の土がなるべく生ごみにかぶさるようにして、混ぜ込んでいます。


結果的に、ミミズの密集具合や、子供の等の増殖具合、健康状態などを観察できますし、餌場の土壌内への酸素供給など、メリットはあると考えています。ミミズにはストレスかもしれませんが、、、
混合材料(くん炭)
頻度を決めている訳ではありませんが定期的に、くん炭を加えるようにしています。生ごみを多く入れすぎて、土が全然被らない時など、生ごみの上にくん炭を振りかけています。


くん炭のメリットは次のようなことが考えられます。
①炭素の供給源となり微生物による生ごみの分解を活性化 ②アンモニアの発生など腐敗防止 ③匂いの吸着 ④多孔質の材質により微生物の棲家にもなる
くん炭の効果なのか、そもそもミミズが増えたことによる効果なのか、はたまた生ごみ投入の度に混ぜている効果なのか分かりませんが、最近は目に見えるような形でのカビの発生や、鼻につくような腐敗臭が発生しなくなりました。
ベランダミミコン餌場のミミズ以外の同居人
昨年の初シーズンと比較して、コバエは圧倒的に見かけなくなりました。冬の間に3号基にてコバエの幼虫に似た姿を確認したはずでしたが、その後、見られなくなり、コバエは確認していません。
関連を考えるとするなら腐敗などが無いために、好む匂いが無くなり、発生しないのかもしれません。
現在、確認できるミミズ以外の同居人は、主に5種類です。
列挙するとトビムシ類、アカイボトビムシ類、ダニ類、甲虫の幼虫、ナメクジです。
それぞれを益虫なのかそうではないのか、現状より評価してみました。
益虫
生ごみの分解を助けて、ミミズや作物に影響しないものを益虫としました。
トビムシ
圧倒的に多く見かけるのが森のプランクトンとも呼ばれるトビムシ類です。
昨年からいますがすごい勢いでピンピン跳びはねます。
彼らは2号基と4号基で特に見かけます。
アカイボトビムシ
4号基でのみ見かけます。
トビムシ類の仲間ですが跳びはねることは出来ません。
子供は白色で成長と共に赤くなっていくようですが、見ていると可愛く見えてきます。

ダニ
見た目の数としては少ないですが、比較的2号基出見かけます。茶色をしていますが、おそらくはササラダニ系だと考えています。
土壌には当たり前にいる分解者であるため、生ゴミの分解を助ける益虫だと考えています。
益虫?
甲虫の幼虫
カブトムシなどではないでしょうか、何かしらの甲虫類の幼虫がミミズコンポスト3号基だけにあらわています。例えば、3号基ないで、餌場からだし、プランターの端においたとしても、直ぐに土にもどり、翌日には餌場に戻ってきています(笑)

森では落ち葉などを食べる様ですが、恐らく生ゴミを食べています。他のミミズだけの餌場に比べて明らかに生ゴミの消費量が多く、大食らいの用です。
ミミズを食べる様なことはなく、生ゴミの消費量も多いため益虫と考えていますが、他のプランターに比べて心なしかミミズが少ないような気もしています。。。
そのため「益虫?」としました(笑)
非益虫?
ナメクジも分解者の一つであるため、その意味では益虫としたいのですが、野菜などの葉をかじることがあるため、出来ればいて欲しくないと考えるようになってしまいました(笑)。
人工生物圏を構築する上で極力そのままにして生物の増減を観察したいところですが、被害が拡大しないように見つけた場合は、ベランダ外に移動してもらうようにすることにしました。

今後は、ナメクジ避けになると言われるローズマリーやペパーミントなどハーブ類の積極的な寄せ植えなども検討してみたいと考えています。
なお、ナメクジが良く訪れるのは1号基で、次に3号基です。
2号基や4号基では見られません。
何かしら理由があるのかもしれませんが、今のところよく分かりません。
なお、4号基に関しては、近くにミントのポットなどがありますが関係あるのでしょうか?
ミミズの移動範囲
今シーズンに入り、新しい苗を植える際、ポットを植える分の土を掘るときなど、ミミズと出会うようになりました。
餌場以外のエリアにもミミズが移動していることが確認できるようになり、彼らが土を耕してくれると思うと嬉しくなります。
ミミズ堆肥の効果
生産を続けなければ見えてこない面もあるかと思いますが、餌場を設置している菜園附属ミミズコンポストにおいては、追肥をすること無くニラやビオラなどの草花が元気過ぎるほどに成長してくれています(特にビオラがカオス…)。

実野菜については、これからですが、昨年も育てたスナップエンドウにつては、6月4日に初収穫を行った所です。


トマトの苗も植えた所なので、これから追肥なしでどこまで育てることが出来るのか楽しみなところです。
おわりに
昨年の1stシーズンは、春にミミズを入れて、秋に掛けて増えていく中で徐々に処理能力が上がっていくのを見ていきました。
今期の2ndシーズンでは、ミミズが充分に増えた処理能力が高い状態からのスタートとなりました。
これから高温になる夏場を迎えます。処理能力が維持されるのか注目していきたいと考えています。
コメント