ニンジンの固定種である『時なし三寸』は、ミミズコンポスト3号基用に最初に選んだ品種の一つでした。半日陰の条件にどこまで成長出来るのか分からず、間引きしつつも、ほぼほぼ放置状態の栽培でした。結果的に、種まきから4ヶ月前後で収穫できるはずのニンジンを、倍以上の約11ヶ月目で収穫することになりました。
その種蒔きから収穫までのプロセスをご紹介します。
固定種のニンジン『時なし三寸』


- 原産地:イタリア
- 内容量:5mⅬ
- 発芽率:65%以上
時なし三寸は、名前の通り、根身3寸(約10cm)の短根系のプランターでも育てやすい品種です。
通常は4~7月まきの7~10月収穫とあり、種まきから約4ヶ月で収穫出来るニンジンです。が、日陰がちな条件と、株間を十分に広げなかったために、成長は大変遅く、収穫までに時間を要すことになりました。
種まき
ミミズコンポスト3号基へ最初に種まきした品種になりました。5月4日を0日目としてスコップで長さ約20cm、深さ1cmほどの溝を作り、溝に沿って種を適当にまいていきました。

発芽と間引き
発芽は、9日目の5月13日に確認。双葉が大きくなってきた16日目の5月20日に、1回目の間引きを行いました。
間引きは、写真の通り、22本ほど出ていた芽を、株間3cmほどの間隔になるよう8本残るまで減らしました。

24日目の5月28日には、立派な本葉が出ているのを確認しました。

37日目の6月11日の時点でも、葉が元気に成長している様子が覗えました。

更に68日目の7月12日には、周りの植物(ピーマンやナス)に負けじと日光を求めて葉を大きく広げていました。

しかし、145日目の9月25日頃には周りのナスやピーマンの葉が大きく茂り、更に日陰がちになっていたニンジンの大きな葉は枯れ、小さな葉が残る程度になっていました。

種まきから4ヶ月以上過ぎていましたが、成長も芳しくない様子であっため、この時、8本の株が4本(株間6cm)になるように間引きを行いました。間引きしたニンジンの根は小指ほどもなく、全然成長出来ていませんでした。
日陰だけで無く、本来は株間10cmが理想なのを3cm程度しかなかったことも成長に大きく影響したことは十分に考えられました。
この時、年内の収穫は諦めて、来年まで育て続ける判断をしました。
一年越しの収穫
冬を越し、3月を迎え、子供に「ニンジンはどうなったの?」と聞かれ、思い出すようにニンジンの葉を眺めると、中々茂っていたため、収穫を行うことにしました。

収穫は、2022年3月21日なんと種蒔きから321日目の収穫になりました。
約11ヶ月もの長期栽培となっていたためか、ニンジンから伸びる細かな根が密に茂っていました。しっかりと根を広げて寒い冬の間もしっかりと栄養を蓄えようとしていたのかもしれません。

余計な細かい根と土はプランターの上で落としました。

細かい根を伸ばしていたところがこぶの様に残っており、中々無骨な様子でした。種が入っていた袋の写真ほど、太く寸胴とした根身とはなりませんでしたが、残していた4本の株は、9~11cmの3寸ニンジンに育ってくれていました。

根は味噌汁。葉は鍋で
根の分は、味噌汁などに入れて食べました。寒い冬を越したおかげ、甘みが増す雪下ニンジンの用に甘みの強いニンジンに育ってくれていました。

ニンジンの葉は、綺麗な部分を残して食べることにしました。

収穫した日は、鍋にする予定であったため、しゃぶしゃぶにして頂きました。葉の方もニンジンの香りが強いながらも香草のような美味しいクセがあり、子供と一緒に美味しく頂くことができました。

おわりに
半日陰という条件の悪さと、株間が狭かったために、種まきから4ヶ月が過ぎた9月の時点で成長出来ておらず、半ば諦めかけていたニンジンでしたが、時間を掛けながらも十分成長してくれました。
2シーズン目では、株間を空けて成長スピードを観察してみたいと考えています。
また、ニンジンは子供が好きなので、日照条件の良い別のプランターでも育ててみたいと考えています。
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