改良型のモナコ式水槽より、底部に形成したプレナム層の遮光を行いました。Mauerが行った安価で簡単な遮光方法を紹介します。
プレナム層の遮光理由
無換水水槽を実現させるモナコ式では、プレナム層を形成し、暑く敷き詰めた底砂のエリアを酸素の乏しい嫌気的環境にしておく必要があり、これによって硝酸の脱窒を行うことがカギとなります。
そのため、プレナム層は、光が当たっていると、酸素を生成できるシアノバクテリアや藻類等の微小な生物を発生させてしまい、好気的環境が作られるために、プレナム層の能力を最大限発揮できなくなる可能性があります。
改良前のモナコ式の無換水水槽では、この遮光を行っていませんでした。表層部分が好気的環境になっても、内部は十分に暗く、貧酸素になるだろうとしていたためです。
しかしながら、案の定、表層にはシアノバクテリア等が発生、見た目的にも美しくなくなります。測定等はしていませんが、プレナム層を最大限発揮できないだろうと認識し、改良型モナコ式からは、プレナム層の遮光を行うことにしました。
この遮光を、簡単かつ安価に行えて、見た目的にも綺麗に仕上げる方法を考えました。
遮光板のリニューアル
ちなみに、最初に作成した遮光板は、破壊を受け(子供による)、随分とみすぼらしくなていました。
妙な攻撃を加えなければ、壊れることなどないのですが、紙で作っているようなものなので、子供の攻撃(隙間に指を入れたり、剝がそうとしたり、、、)などで容易に破損されます。
破損個所をテープで補修するなどして見た目に残念な感じになっていたため、今回作り直し、リニューアルすことにしました。
材料
安価に調達可能な材料を集めました。
使用する材料は、梱包資材で使われる薄い段ボールと100円ショップで手に入るリメイクシートです。
段ボールの遮光性は高くほぼ100%近く遮光できます。ECサイトで書籍等を購入した際の梱包資材として使われている段ボールは厚みも薄く、サイズ感的に丁度いいです。
今回、遮光板に使った化粧用のリメークシートは、ナチュラルカラーの木目調です。前回は、先の写真の通り、ホワイトカラーの木目調でした。リメークシートは、色々なパターンがあるため、好みによって色々と変えられるので大変おすすめです。
加工の為の道具は、カッター(ハサミ)、カッティングボード、定規、そして材料の内の段ボールは、梱包資材の再利用であるため、実質的な材料用の購入費用は、リメイクシートの100円(税抜き)のみです。
製作手順
まずは、必要な採寸です。遮光したい箇所は、幅30㎝、プレナム層の厚さ(高さ)14㎝でした。
書籍用の梱包資材を使用する場合、段ボールの余計な部分をカットします。
加工しやすい310×220の面を切り出しました。
これを30㎝×14㎝にてカットします。
次にリメークシートの寸法は、90×45㎝です。一枚目は、90×23㎝程でカットします。リメークシートの裏には方眼の基準線があるためカットは容易です。
切り出したリメークシートに切り出した段ボールを張り付けていきます。この時、のりしろ分を残しておきます。
なお、段ボールを貼り付ける際のつなぎ目は、1mm程度の隙間を開けておくと、水槽に巻き付けて取り付ける際に仕上がりが綺麗になります。
寸法が90㎝であるため、3枚目を張り付けた段階で足りなくなります。3枚目の足りない部分と4枚目は、リメークシートを新たに切り出して繋ぎます。
これで完成です。
我が家は、水槽の設置状況的に、水槽裏と、隣の食器棚に面している2面は、視界に入らない為、綺麗さを求めていません。シートを張り付けていない4枚目は水槽裏に、つなぎ目がある3枚目は食器棚側に向くようにします。
作った遮光板を水槽に巻き付けるように取り付け、1枚目ののりしろ部分を4枚目に張り付けて完成です。
リニューアル完了
水槽裏と食器棚に面していない視界に入る2面は、綺麗に仕上がりました。
遮光板は巻き付けて取り付けているため、遮光板を上にスライドさせれば、プレナム層を観察することも可能です。
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