プランターへ配管を通す目的
Mauerのベランダ菜園では、値段ありきと加工の手軽さから主にプラスチックプランターを使用しています。
更に、狭いベランダ空間を有効に使うため、木製棚を作り、多段式によってプランターを並べています。
この方式で気をつけたいのが、木製棚が腐ることです。そのため、水やりで与えすぎた水がプランターの底から無秩序に流出し、棚を湿らせて腐らせるわけにはいきません。
そこで、適当な場所から排水し、余分な水を回収できるようにしたいと考えました。
そのためには、プランターの適当な箇所に穴を開け配管を通す必要があります。また、通した配管周りから水を漏れないようにする必要もあります。
ここでは。Mauerが試行錯誤の末に行った安価で簡単なプランターへの配管方法と防水方法を紹介します。
また、考えた防止方法を応用して、プランターを水槽に改造することもできました。
材料選定
選んだ材料は次の通りです。
工具
・電動ドリル
棚作りでも使用した電動ドリルですが、配管を通すための穴を空けるには必須の道具です。
・ホールソー
電動ドリルに装着し、円形の穴を空けることが出来る必須の道具です。
今回のDIYで必要な穴径が入っているセットです。他の用途でも使用するため深型を所持していますが、プランターに穴を空ける程度であれば、もっと薄いタイプの安い商品で問題ありません。
配管系の材料
・TSバルブソケット及びTS水栓ソケットの組み合わせ
TSソケットはホームセンターなどで簡単に手に入る塩化ビニル製の水回り用配管資材です。
用意したのは、20φの配管を挿せるタイプで、写真左が『バルブソケット』、右のエル型が『水栓エルボ』です。バルブソケットは58円(税込み)、水栓エルボは108円(税込み)で入手しました。
・電気配線用の配管資材を活用
次に選んだのが、『電線管2号コネクタ』です。こちらもホームセンターで手に入る配管資材ですが、屋外で電線を保護するのに使用する塩化ビニル製の配管です。魅力は、ねじ込みの挿入部と受けがセットとなっており、大変安価です。85円(税込み)で入手しました。
・シールテープ
電線管2号コネクタには必要ないですが、水道用のTSバルブソケットには必要です。シールテープを巻くことで、のねじ込む際に滑らかになり、水栓ソケットにしっかりと深く接続することができます。
防水用の材料
配管を通した際の防水のために必要となるのがゴムパッキンとしてのOリングです。用意したのは、次の3種類です。
・内径31.7㎜タイプ
20φ用の水栓エルボ用のパッキンとして最適だったのが内径32mmのこちらのOリングです。1個入りで140円(税込み)でした。
・内径24.7㎜タイプ
電線管2号コネクタのねじ込み部の防水用です。2個入り218円(税込み)でした。
・内径19.8㎜タイプ
菜園用のプランターには、排水用の穴を排水栓によって塞ぐことが可能なタイプがあります。しかし、これらの排水栓は、防水性に不安があるため、防水強化のためにOリングを用意しました。2個入りで140円(税込み)でした。
プランター
アップルウェアー製の『菜園コンテナ』を例に紹介します。
プランター内にメッシュ状の中敷があります。黄色い丸で囲っている所に、プランター底の排水穴を埋めるための排水栓がくっついています。
中敷きを外すと2ヵ所の排水用の穴があります。不要な場合は、排水栓で埋めます。
なお、Mauerのベランダ菜園では、排水経路をコントールするために、これらの排水栓は全て塞ぐことにしました。
自作手順
TS水栓エルボによる連通
穴を空けている写真がなかったのですが、このとき選んだホールソーは穴径25㎜の一番小さなタイプです。
空けた穴へ、下からTSバルブソケットを差し込み、プランター内部にねじ込み部分露出させたところへシールテープを巻きました。
次に、バルブソケットにOリングを掛けて、水栓エルボをねじ込みました。
これで、プランターへの配管の連通は完了です。
後は、用途上の工夫になります。
Mauerは、水栓エルボ分の高さ約5cmまで、プランター内に砂利を敷き詰めるため、配管内へ砂利が侵入しないようにトリカルネットを適当に巻きました。
この時は石灰石の砂利を敷き詰めました。これが、最初に作った菜園附属ミミズコンポストになっていきます。
なお、棚に設置後は、TSバルブソケットへ20φの配管を行いました。
これによって上段のプランターの水が、下段の水圏プランターへ流れる様にしました。
電線管2号コネクタによる連通
こちらも同じく、 黄色矢印の位置に、穴径25㎜の穴を空けました。
Oリングを装着した電線管2号コネクタを容易。
空けた穴に、電線管2号コネクタを装着しました。
電線管の装着具合です。
棚に設置すると、格子状の隙間から電線管がのぞきます。
ここから、余分な排水が出るようにないました。
(おまけ)排水栓の防水強化
配管を連通させたプランターには、元々排水穴が開いていますが、不要な分は、全て附属の排水栓で塞ぎました。
既存の排水栓だけでもそれなりの防水能力があるのですが、例えば、プランターを水槽として使用する場合は、少し不安です。
そこで、Oリングを使って防水性を強化しました。
まずは、プランターの中敷きから、写真に黄色で囲っている排水栓を取り外します。
取り外した排水栓にOリングを装着。
力を込めて排水穴に押し込みます。
漏水チェックをして、漏れが無ければ水槽として利用できます。
ベランダ菜園(MBS)の水圏となりました。
使用状況
自作から半年が経過しましたが、意図しない水漏れなどはなく、連通させた配管から確実に排水させることが出来ています。
現状では、排水をジョッキなどで受け止めているだけですが、今後は、下段で充実させたい生物圏が利用する水として、上手い循環システムを作れないかと画策中です。
また、塩ビ管は屋外で使用する場合、太陽光の紫外線によって劣化してしまいますが、使用している場所がベランダの日陰側になり、直射日光をほとんど受けることはないので、今のところ心配は無いと考えているところです。
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